霊魂学 ときどき ねこと龍と名古屋のことと

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愛猫テリーの思い出2 -奇怪な事件-

前回、お話したように、突然の悲しい事件によって四匹の子猫がいなくなり、テリーだけが生き残ったのですが、ほかの子猫たちが一度に全部消えてしまったことは、母猫の‶まめ″にとっては全く理解しがたいことのようでした。

 

ですから、そのあと、一生懸命、あたりを探し回りました。でも、しばらくすると、そのことは忘れてしまったかのように落ち着きを取り戻し、そして、何事もなかったかのように、テリーとの親子生活を始めるのでした。

 

 

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(若かりし日のまめちゃんです)

 

さて、テリーの様子を観察していると、まめとは性格がかなり違っていることに気がつきました。まめは、利口な猫で、どちらかというと気性の激しいところがありましたが、テリーは、そうでもなかったのです。とてもおっとりしていて、まめなら、すかさず、勝手に自分で開けたような引き戸を、テリーは決して自分で開けようとすることはせず、誰かが開けてくれるのを戸の前でじっと待っているといった具合でした。

 

かといって、過剰に甘えるというふうでもなく、人に抱かれるのもあまり好きではないようであり、奇跡的に帰ってきた幸運な猫である一方で、わがままなお嬢様といった風情を醸(かも)し出していました。

 

そういうことで、しばらくは平穏に日々が流れて行きましが、おだやかな日々はそうは長くは続きませんでした。このままずっと親子で仲良く暮らしていってくれるだろうと思っていた矢先、周辺でとても嫌な事件が起きたのです。

 

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(若かりし日の テリーです)

 

 

 

ある朝、起きてみると、‶しんちゃん″と呼んで世話をしていた若いオス猫が家のそばで苦しそうな顔して死んでいるのが発見されました。しんちゃんは、自分の子供でもないのに、寄ってくる子猫をなめてあげたり、オスなのにオッパイを吸わせたりするやさしい猫でしたから、人から虐待されるようなことはないはずなのですが、毒物の入った食物を食べたか、食べさせられたようなのです。

 

 

それだけではありませんでした。なぜか、そのとき、しんちゃんの代わりのように玄関に一匹の真っ黒な子猫がいたのです。生まれてから1~2カ月の小さい猫でしたので、やむを得ず、家に置くことにしたのですが、これがとんでもない猫だったのです。抱いたりすると必ず引っ掻くし、噛みつくのです。そして、驚いたことに、他の猫たちがものすごく嫌がって近寄らないのです。

 

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(えっ! 僕じゃないですよ~ 黒いけど そこそこ 大人ですし~)

 

おっとりした性格のテリーでさえ避けようとするし、感覚の鋭いまめは極端に嫌がり、しばらくして、とうとう家を出てしまう結果になってしまいました。

 

異様な邪気を放っているのではないかと思えるほどの猫でしたから、手に負えず、保健所に引き取ってもらいましたが、まめも、もう、二度と帰ってくることはありませんでした。

 

その後、人伝(ひとづて)に、遠くの〇〇町で似た猫を見かけた、というような噂話を聞いたことが一、二度ありましたが、結局、帰ってきてくれなかったのです。

 

でも、この、しんちゃんの死と黒猫の登場という一連の気味の悪い出来事はいったい何だったのでしょうか? 未だにその謎が解けません。

 

そうそう、まめのことで思い出したのですが、不思議なことに大変お風呂が好きな猫でした。風呂の湯につかるというのではなく、誰かが入ると、いっしょに浴室に入ってきて、浴槽のカバーの上に寝そべって、上がるまでじーっと一緒にいるのです。

 

絵にかいたように本能に忠実で、いさぎよかったまめの行動には、何度も感動させられました。ですから、今でもその健気な姿が目に浮かびます。

 

そんなわけで、まめちゃんもいなくなってしまいました。とうとう、ひとりぼっちになってしまったテリーちゃんですが、彼女だけは、その後も、ずーっと死ぬまで我々のそばにいてくれることになります。

 

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(にゃー にゃーにゃにゃ にゃー)

 

 

 

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こちらもどぞ。