なぜ、人はこの世に生まれてきたのか? ~匿名さんからの投稿です~
この世に生を受けると、人には様々な不幸や苦しみ、悲しみがやってきます。そうなると、当然、自分は、なぜ、何のために、生まれてきたのだろうという疑問が湧いてきます。
これに対して、スピリチュアリズムなどにおいては、心の修行をするために生まれてきたのだ、魂を磨くために生まれてきたのだ、という主張がなされています。
さらには、そのために、子供は、親を選んで生まれてくるという説もあるようです。
そうすると、わざわざ貧乏な家庭に生まれてきたり、障害者に生まれてくることによって、心を鍛え、強い精神を持てるようになる、というようなことが生まれた目的だということになります。
親を選んで生まれてきたのだから、どんな子供も霊的な価値があるし、生まれる意味があって生まれているので、どんな苦難も乗り越えられるはずだというのです。
しかし、霊魂学の見地からすると、こうした考えは、全く的外れであるとされるのです。
生まれる価値や意味があってほしいという願望は理解できますが、事実だけを直視し、端的にいうと、人は生殖の結果、この世に生まれてきた、つまり、物質世界の法則の中に、幽質の世界の法則が入り込んだことによって生まれてきたのです。
子供が生まれること自体の価値は別に考慮するとしても、目的を持って生まれてきたわけではありませんし、また、子供が親を選んで生まれてくることは、例外を除き、有り得ないのです。
たとえば、犯罪行為によって妊娠し、生まれてくる子供は、母親を不幸にするために生まれたようなものです。親を選ぶのであれば、夫の子として生まれてくるべきであり、わざわざ、犯罪行為によって生まれてはいけないはずです。
こうした苦しみを味わうことが魂の成長につながるというのはあまりにも酷な考えです。人間の心はそんなに強くできてはいません。確率から言っても、こうした場合、ほとんどの親や子供が大きな苦悩を背負って生きることになり、苦しみで心がつぶれてしまう可能性が高いと思われます。
さて、いずれにしろ、人間はこの世に生まれて苦しむことになったことは事実です。なぜ、人間は苦しむのかということについては、『二本足の霊魂』を読んでいただくとして、この世に生まれてしまった以上、苦悩を背負ってしまった以上、人間は、どうすればよいのでしょう? 何を目的に生きればいいのでしょうか?
それに対して、水波霊魂学は、まず、幽体の成長、幽体の強化を図りなさい、そして、幽体の意識の成長をさせなさいと主張するのです。
心の修行、つまり、表面の心を成長させようとするだけでは、人間は苦しみや不幸から解放されないのです。潜在する意識、すなわち、幼児期に培われた苦しみや悲しみ、さらに、幽体の意識に潜在する過去世の意識、つまり、霊的カルマを霊的トレーニングにより解消することによってのみ、苦悩から脱出できるのです。
よって、人間がこの世に生きる目的は、幽体の成長、強化であり、そして、霊的生命体としての成長ということになります。そのための手段として、神伝鎮魂法と神伝禊法の体系が世の出されたのです。