天竜川-竜のいる風景3-
古い書物によると、天竜川は奈良時代の頃には「麁玉川」と呼ばれ、平安時代には「広瀬川」と呼ばれるようになり、鎌倉時代には「天の中川」と呼ばれ、その後「天竜川」と呼ばれるようになったということです。
(天竜川です)
「天竜」はもともと「天流(アメノナガレ)」と読んでいたようです。これは天から降った雨が、峰から諏訪湖へ流れ出て、天竜川の流れとなることから、そう呼ばれていたのではないかと言われています。
「竜」の字が使われたのは、水の流れが速く、竜が天に昇っていくかのように見えるというところからであるとか、天竜川の流れ出る諏訪湖の近くにある諏訪大社に祭られている竜神からきているという説があります。
諏訪湖と竜神の関係については、諏訪大明神のもともとの姿が竜神であるという伝説は古くから言われていたということで、中世の日本において、この諏訪湖を中心に竜神信仰が大きな勢力を誇っていたされます。
諏訪大社本宮の主神は、「建御名方命(たけみなかたのみこと)」で諏訪湖に住む水神とされ、竜身で各地に現れたとも言われています。
他の竜神伝説としては、乗鞍岳には竜神が住んでいて、頭は乗鞍岳の権現池にあり、胴体は乗鞍高原の御池にあり、心臓はその御池の真ん中にある「祠」にあって、尻尾は諏訪湖にまでつながっているというのもあります。(これは乗鞍側のもので、諏訪側では、頭と尻尾が逆になるようですが)
(諏訪湖です)
これらのことから、天竜の命名は、どちらかというと諏訪湖の竜神との関わりが深いような気がします。
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